石橋文化センター(久留米市野中町)の開園70周年を記念したイベント「つくって♪ ならそう♪ 子ども音楽会」が8月8日、石橋文化ホールで開かれた。会場には子どもや保護者、サポーターら50人を超える参加者が集まり、楽器作りと生演奏を通して自由に音楽を楽しんだ。
今回の音楽会は、演奏を静かに聴くだけの鑑賞型ではなく、小さな子ども連れの家族や障害のある人など、ホールでの音楽鑑賞にハードルを感じやすい人も気軽に参加できるコンサートを目指して企画された。企画を担当した同施設の松枝奈緒さんは、「未来を担う子どもたちに音楽を身近に感じ、楽しむ場所をつくりたい」という思いで立案した」と話す。
ジャズドラマーでMusic Office SAKAKI代表の榊孝仁さんは企画の趣旨に賛同し、ワークショップの指導とコンサート演奏で協力。榊さんは2019年からカンボジアをはじめとする発展途上国の孤児院や学校で音楽教育支援に取り組んでおり、その経験と情熱を今回の企画に生かす。
パーカッションを通じた「誰もが参加できる音楽体験」という松枝さんの考えに、榊さんも「音楽は特別な楽器がなくても、机や椅子など、身近にあるものから作ることができる」と共感し、その考え方をワークショップに反映した。生活の中にはさまざまな音があり、身近なところに音楽が満ちあふれている。その考えを生かし、前半には、マラカスを作る「楽器づくりワークショップ」を行った。
ワークショップでは、ミュージシャンがボンゴやコンガなどの打楽器を実演。楽器の形や大きさによって音の高さや響きが変わることや、ハイハットシンバルを足で開閉して音色を変える仕組み、小太鼓の音の変化などを紹介した。
子どもたちも実際に楽器に触れ、初めて鳴らす本格的な打楽器の音に、会場は大きな歓声に包まれた。続いて、子どもたちはペットボトルなどを使い、思い思いのマラカスを制作。上下や左右など振り方を変えると音の表情も変わる。子どもたちはそれぞれ工夫しながら、後半のコンサートで共演する「情熱大陸」のリズムを練習した。
後半のコンサートでは、プロのミュージシャンが、バイオリン、ピアノ、ドラム、パーカッションで「となりのトトロメドレー」「アンダー・ザ・シー」「白鳥」など全8曲を披露。フィナーレの「情熱大陸」では、子どもたちが手作りのマラカスを持ってステージに上がり、プロのアーティストと共演。会場全体にリズムを響かせた。
演奏を終えた子どもの一人は「ちょっと緊張したけれど、うまく演奏できて満足」と笑顔を見せていた。運営には久留米大学のボランティアサークル「K-net」も加わり、子どもたちの活動をサポートした。